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【管理栄養士が教える】糖尿病とココナッツオイル効果

女優のミランダ・カーさんが愛用していることで、何かと話題のココナッツオイル。
実は糖尿病患者に効果があると言われています。どうして、ココナッツオイルが
糖尿病患者に良いのでしょうか? また、副作用はないのでしょうか? 

今回はそんなココナッツオイルの、

① 糖尿病患者に良いと言われるメカニズム
② どれ位とればいいかの目安
③ 安易に摂取すると危ない人

に関するお話です。

【管理栄養士が教える】糖尿病とココナッツオイル効果

  • 糖尿病患者に良いと言われるメカニズム

    ココナッツオイルは油です。そのためコレステロールに悪影響を及ぼし、摂取すれば体脂肪が増えて
    糖尿病患者には良くないのでは? と思う人がいるかもしれません。しかし、そうではないのです。
    これは豊富に含まれる「中鎖脂肪酸」という成分に秘密があります。

    中鎖脂肪酸という成分はココナッツオイルの約50〜60%に含まれおり、血糖値の調整を助ける働きも
    持っています。中鎖脂肪酸はエネルギーとして分解されやすいので、体脂肪になりにくいのが特徴です。

    体内のブドウ糖が枯渇し始めると、身体はブドウ糖の代わりに脂肪を代替えして生きる為の
    エネルギーとします。この時のブドウ糖の代替えによる産物が、肝臓で作られるのがケトン体。
    中鎖脂肪酸は、このケトン体の合成効率がとても良いのです。

    ブドウ糖からケトン体に代替えされたことによって、身体中のブドウ糖が増えません。
    そのためインスリン分泌が少なく済み、膵臓(すいぞう)に負担をかけることなく、さらに低血糖を
    起こすことも有りません。そのため、ココナッツオイルは血糖値の調整に良いと言われているのです。

  • どれ位とればいいかの目安

    いくら「身体に良い」「太りにくい」と言われるココナッツオイルでも、摂取カロリーが増えれば
    太ります。さらに気をつけて欲しいのが、ココナッツオイルによる下痢や腹痛などのお腹の不調です。

    ココナッツオイルの摂取は、ティースプーン1杯から少しずつ量を増やしていきましょう。
    最終的には、1日にカレースプーン1~2杯程度(10g〜30g)を、こまめに根気よく毎日
    摂取してください。お腹の弱い人は極少量から始めるか、マクトンオイルに変えること。
    自身がココナッツアレルギーだと知らない人もいるので、くれぐれも最初の一口は
    ティースプーン1杯からにしましょう。

    エクストラバージンココナッツオイルは、クセのある甘い香りが強いことが特徴です。
    それだけでなく、寒くなるとカチカチに固まってしまうことから、扱いが苦手な人もいるので
    注意が必要です。そんな時は、ココナッツオイルから抽出した中鎖脂肪酸100%のマクトンオイルが
    オススメ。これなら無味無臭に近く、どんな食品の味も邪魔をせずに冬でも液体で扱いやすいはずです。

  • 安易に摂取すると危ない人

    Ⅰ型糖尿病患者の中には、普段からインスリンの絶対量が不足している生活で少量の中鎖脂肪酸でも
    ケトン体を生成しやすく、すぐに血中ケトン体濃度が上昇してしまう体質になっている方がいます。
    そんな方は多尿や嘔吐、腹痛等が見られる「糖尿病性ケトアシドーシス」を発症する可能性があるため、
    事前に医師への相談が必要です。また、血糖の安定してない方(高血糖状態の方、低血糖状態の方)も
    必ず医師へ相談してください。

    もう、これで大丈夫!
    注意点が分かったら、ココナッツオイルを使いこなしてみましょう。

  • ◆ライター◆

    森田 千雅子

    在宅訪問管理栄養士。
    在宅クリニックの訪問栄養士として東京都在住の在宅患者への栄養指導している。
    ケアマネージャーの経験を活かした訪問栄養士として、各セミナーの講師や、食や介護に関する様々な悩みの相談を受けている。