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サルコペニア肥満の恐怖

そんなに太ってないのに、実は肥満。そんな人いるの? と、あなたはきっと不思議に思われるでしょう。
それは、「サルコペニア肥満」と呼ばれる肥満です。

サルコペニア肥満の恐怖

  • 体型でダマされるな!

    このサルコペニア肥満とは、筋肉が少なく、その分を脂肪に覆われている肥満の人を指します。
    日本では、この肥満が珍しくありません。男女とも60代で増え始め、70代以上になると約3割が
    この肥満に該当するとのこと。特に女性は男性より多くみられるのです。
    これは女性が閉経すると内臓脂肪がつきやすく、筋肉量が減るためと考えられ、
    さらに無理なダイエットが原因となっている方もいます。

    「筋肉なんて、少なくたっていいじゃない。肥満は肥満」

    と思われるかもしれませんが、実はこれが結構怖い肥満です。
    その問題は、生活習慣病の悪化リスクが高いということ。

    『つくばウェルネスリサーチ』の久野譜也教授らが40代〜80代の中高齢者6,421人を対象に
    調べた研究では、サルコペニア肥満の人は正常な人に比べて高血圧のリスクが男性で約1.7倍、
    女性で約2.3倍。さらに低体力のリスクでは男性は約3.0倍、女性は約5.9倍も高くなっていたとのこと。
    このまま放置すれば、糖尿病など生活習慣病を発症する確率が一気にと増えるのです。

    さらに筋肉がやせ細っているので。転倒骨折の恐れがあります。高齢になると、転倒骨折が原因で
    寝た切りになる危険も増えるでしょう。これは、メタボより怖いことですよね? となると、
    自分がその肥満かどうか気になります。

    では、サルコペニア肥満の見つけ方をお教えしましょう。
    サルコペニア肥満は筋肉量が低下して起こる肥満です。そのため、BMIと筋肉率を調べることで
    チェックできます。判定法はまだ確立していませんが、以下2つに当てはまればサルコペニア肥満の
    可能性が高いでしょう。

    ・BMIが25以上
    ・筋肉率が22%未満

  • 簡単チェックと予防法

    筋肉率が分からない人には、もっと簡単にチェックする方法があります。

    <サルコペニア肥満 危険度チェック> ※AERA 2013年12月23日号より抜粋
    ・体格指数BMIが25以上である
     BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
    ・駅の階段を下りるとき、つい手すりにつかまってしまう
    ・片足立ちで靴下をはけない
    ・片足立ちで60秒キープできない
    ・何もないところでつまずいたり、転んだりする
    ・肉や魚を控えている
    ・ほぼ毎日、揚げ物などの油の多い料理を食べる

    このうち4つ以上に該当するなら、サルコペニア肥満予備軍の可能性ありです。

    ただし、もしこれらに該当しても安心して下さい。直ぐに危険でというわけではなく、
    黄色信号という意味です。今から頑張って、サルコペニア肥満を脱却しましょう。
    それでは訪問管理栄養士である私の経験から導いた、脱サルコペニア肥満の方法をお教えします。

    1)毎朝、ラジオ体操を行う
    2)エレベーターを出来るだけ使用せず、階段は1段飛ばしで上る
    3)散歩する時は。大股で早歩きで、手を大きく振って歩く
    4)甘いお菓子やジュースは出来るだけ控える
    5)毎日、卵や豆類、肉や魚などのたんぱく質を両手のひら一杯分は必ず食べる
     (ご飯とみそ汁と揚げ物だけの食事は危険です)

    <毎日食べて欲しいたんぱく質の目安>
    薄切り肉3〜4枚+魚1切れ+納豆1パック又は豆腐1/2〜1/3丁+卵1個 
    6)食事と食事の間のおやつ、もしくは運動の後はヨーグルトか牛乳を採る

  • ◆ライター◆

    森田 千雅子

    在宅訪問管理栄養士。
    在宅クリニックの訪問栄養士として東京都在住の在宅患者への栄養指導している。
    ケアマネージャーの経験を活かした訪問栄養士として、各セミナーの講師や、食や介護に関する 様々な悩みの相談を受けている。

    <参考>
    つくばウェルネスリサーチ
    http://www.twr.jp/news/media-news/2013/01/21/1338.html