変形性膝関節症を予防して美脚になる方法
中高年の女性に多くみられるひざ痛の正体、実はそのほとんどが「変形性膝関節症」という病気だ。
東京大学などの調査によれば、国内の患者数はおよそ2500万人と推定され、その3分の2が女性である。
しかも、近年は高齢者だけでなく比較的若い世代にも患者が増えているらしい。
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- 変形性膝関節症とO脚の関係性
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変形性膝関節症は、症状が進むと膝に激痛が走るようになり、運動量が減ることでからだ全体の
身体機能が衰えてしまう、いわゆるロコモティブシンドロームや寝たきりの大きな要因となっている。
寝たきりになったり、歩くのがつらくて家に引きこもることが多くなると、認知症へと
進んでしまうこともある。中高年になってから変形性膝関節症でつらい思いをしないために、若いうちから予防に
努めたいものだが、実はこの予防法にはうれしい効果もあるのだ。変形性膝関節症は膝関節の軟骨がすり減ってしまい、関節が変形してしまうことで起こる病気である。
膝関節の軟骨は、上側は大腿骨(だいたいこつ)という太ももの骨の先端、下側は脛骨(けいこつ)と
いうすねの骨の先端にあり、5㎜~7㎜ほどの厚みがある。当然のことながら体重が重ければ重いほど、
軟骨への負担も大きくなり、すり減りやすい。しかし、体重がそれほど重くなくても早く
すり減ってしまう場合がある。そのいちばん大きな原因がO脚だ。確たる根拠はないが、日本人の8割~9割がO脚だといわれるほど日本人にはO脚が多い。
O脚だと膝にかかる荷重のバランスが悪く、実に体重の7割が膝関節の内側にかかっているという。
このため、軟骨の内側だけが早く擦り減ってしまい、その結果さらに内側に荷重が集中しO脚が
悪化する、という悪循環に陥る。O脚になってしまうのは、
1)姿勢の悪さ
2)筋力低下(特にお尻の筋肉)
3)骨盤のゆがみなどが原因といわれている。
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- O脚予防と改善法で美脚を手に入れよう
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O脚を防ぐには正しい姿勢を身につけ、スクワットなどで下半身の筋力を鍛錬し、ストレッチや
ヨガで骨盤や背骨のゆがみを矯正するといいだろう。特に、以下のトレーニングはO脚を矯正して
変形性膝関節症を予防するだけでなく、ふくらはぎや足首を引き締めて美脚にしてくれる
スグレものなので、ぜひ試してもらいたい。①足指じゃんけん
足の指でグー、チョキ、パーを出せるように訓練する。慣れてきたら右足と左足で
ジャンケンするように、別のカタチをだす。②足と握手
カップルが指と指をからませて手をつなぐように、足の指と手の指を交互に挟み込む。
最初は痛くて入らないかもしれないが、慣れると気持ちいい。③足指タオル引き寄せ
足の下にタオルを敷き、足の指でたぐり寄せる。普通は体育座りや椅子に座って行うが、
立ってやるとさらに効果的。5回を1セット、1回2~3セットを毎日やろう。足の指を自在に動かせるようになるとふくらはぎの内側がシェイプアップされ、足首も引き締まる。
からだ全体のバランスが良くなり、立ち姿が美しくなること請け合いだ。将来の変形性膝関節症予防は
もちろん、O脚を治してモデルばりのすらりとした美しい脚を手に入れよう。
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- ◆ライター◆
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朝倉哲也
日本臨床栄養協会認定サプリメントアドバイザー。
「名医がすすめる最良のサプリメント10種」エクスナレッジのほか、同文書院「サプリメント・健康食品の効き目と安全性」、「サプリメント・健康食品の効き目事典」などを執筆。
小学館「サプリメント健康バイブル2008」制作スタッフ。
雑誌、Webコンテンツなどでも活躍するサプリメント・健康食品のスペシャリスト。ブログ:アンチエイジングのトビラ
著書:名医がすすめる最良のサプリメント10種<参考>
http://www.hizaken.com/newspaper/pdf/newspaper_20141104.pdf
http://www.jinko-kansetsu.com/ask/07/index.html
http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000340.html
http://www.st.hamamatsu-u.ac.jp/~atcircle/toe_exercise.html