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クローン病

クローン病は、小腸・大腸を中心とする消化管に炎症が起きる慢性疾患です。
希少疾患で、その知名度は高くありませが、毎年1500名ほどが診断され、日本には3万人以上患者が
いるとされています。
クローン病は10〜20歳代で発病する人が多い病気です。女性の方が若干発症率は高いです。
発症の原因が不明であるために、根本的な治療法がないのが現状です。そのため、食事療法や炎症を
おさえるなどの対処療法を行うことで症状を安定させます。現在では健常者とほぼ同じ生活が
できるようになっています。
クローン病は厚生労働省の特定疾患として指定を受けているので、医療費の助成対象となっています。

クローン病

  • 慢性疾患・希少疾患とつき合う

    クローン病では、まず炎症を抑えることに注力します。薬物療法に加えて、炎症が激しいときは絶食を
    行い、消化器への負担を最小限に抑えます。普通食を食べられるようになった後は、脂肪や食物繊維の
    摂り過ぎに注意することがポイントです。

    健常者とほぼ同じ生活ができるようになったとしても、慢性疾患・希少疾患と一緒に人生を歩むことに
    強い抵抗感や戸惑いを感じる人が多いです。また、患者本人だけでなく、家族・友人・職場の仲間などが
    戸惑いを感じることも多くあります。
    医療の進歩によって、多くの病気を私たちは治せるようになりました。これはすばらしい業績です。
    ただし、治ることが当たり前になることで、治らない病気に対してどのような対応したらよいのか
    分からなくなる状態を生み出したといえます。

    クローン病に限らず、慢性疾患になると発病前の自分や健常者を比べてしまい、できないことや
    あきらめたことばかり目についてしまうことがあります。これを毎日繰り返すと、精神的に負担と
    なってしまいます。そこで病気と折り合いをつけながら、自分らしく、楽しく生活していくコツを
    つかむことが必要となります。

  • 治療のマネジメント

    NPO法人日本慢性疾患セルフマネジメント協会は、以下3つのマネジメントが必要だとしています。

    ・治療のマネジメント:服薬や食事・運動療法など、健康をまもるための治療をしっかりすることが
     前提です。正しい治療を行えるようにするところからはじめましょう。

    ・社会生活のマネジメント:治療を行いながら、仕事や家事・遊びなどの社会生活を営めるように
     することが大切です。治療と社会生活を両立させる方法を考え、実行できるようにしましょう。
     その際、場合によって周りからのサポートを得られるようにすることが必要になるかもしれません。

    ・感情のマネジメント:生活をして行く中で、感情の起伏を多くの患者は感じます。クローン病は
     その原因がわかっていないために不甲斐なさや怒りを感じることが多くあります。無力感や不安も
     感じるかもしれません。これらと向き合い、いきいきと生活ができるようにすることが大事です。

    また、クローン病は希少疾患でもあります。周りに自分と同じ境遇にいる人がいないことから、
    「誰もわかってくれない」という感覚を感じることがあるかもしれません。このような時に相談できる人を
    みつけられるとより前向きに治療に取り組みやすくなります。

  • 重要なのは見方

    同じ事実に対して複数の見方や解釈があるとよく言います。慢性疾患でも同じことが言えると感じます。
    一生治らないという言い方もできれば、健常者とほぼ同じように生きて行けるという言い方もできるかもしれません。
    よりポジティブなマインドをもって生活ができるようにしたいものです。